属人的株式ってなに?

属人的株式ってなに?

 タイトルを見て、なんですかそれはと思われた方も多いことでしょう。

 これは司法書士など会社法に詳しい専門家でなければあまり馴染みのないワードです。

 属人的株式については、会社法第109条第2項にその規定があります。

 具体的にどのような規定なのか、噛み砕いて説明しますと、

 「公開会社ではない会社は、剰余金の配当を受ける権利・残余財産の分配を受ける権利・株主総会の議決権の3つの権利について、株主ごとに異なる取扱いを定款で決めても良い」

 ↑このような内容が記載されているわけです。

 『うーん、まだわかりにくいなぁ。』という方のために、具体例を挙げますね。

 例えば、株式会社Xに株主A、B、Cの3名がいたとします。

 通常はA、B、Cの株主が有している株式会社Xの株については、原則として、株主としての権利は同一ですので、議決権(株主総会における決定権)は1株につき1個とカウントされます。

 しかし、この株式会社Xが、公開会社ではない前提に考えますと、定款で定めることによって、株主Aの議決権だけを1株につき10個の議決権を有すると決めることができるのです。

 その結果、株主Aは株主B、Cに比べ、10倍の発言権を手に入れることになります。

 つまり、他の株主と株主Aを区別して捉え、株主Aの立場を優遇しているのです。

 このように株主Aというまさに「その人」に着目した株式のことを「属人的株式」といいます。

 では、この属人的株式はどのような場面で役に立つのでしょうか。

 実は、事業承継、資金調達、相続税対策など様々な場面において、この属人的株式を用いたスキームが採用されています。

 しかし、属人的株式の導入は、既存株主等に大きな影響を及ぼしますので、会社ごとの状況に応じて、タイミングを含め慎重に検討した上で行うべきといえます。

 弊所では属人的株式の導入のサポートも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。