役員変更

役員変更

 株式会社などの役員について登記すべきタイミングがあります。

 そのタイミングとは大きく分けて次の2つです。

 ①役員の任期が満了したとき

 ②役員に何らかの変化が生じた場合

 ①について、

 株式会社の役員は会社の定款において任期が定められており、その任期が満了した場合には、たとえ何も変更がなかったとしても、必ず役員変更登記を申請しなければなりません。

 公開会社でない株式会社は、任期を最長10年まで伸ばすことができます

 ご自身の会社が公開会社かどうかは、登記簿を見れば確認することができます。

 逆にいえば、任期を10年以上にしたくても、絶対にできません。

 ご自身の会社の役員の任期については、定款の規定をご参照ください。

 同じ役員がそのまま続投する場合には、実務上は「重任」という登記原因で登記することが一般的です。

 ちなみに、「重任」とは、役員が任期満了し、その直後に就任するイメージで、その退任と再任の間にタイムラグが一切ないことが特徴です。

 ②について、

 会社や法人の役員が任期途中で辞めた場合、例えば役員が辞任届を提出し、会社が受け取った場合は、当該役員の辞任による退任の役員変更登記を申請します。

 また、新たな役員を招き入れた場合には、新しい役員の就任に伴う役員変更登記を申請します。

 意外と見落としがちなのが、役員の氏名や住所が変わった場合にも、原則として、氏名変更や住所変更の登記申請が必要ですので、こちらも気を付けましょう。

 

役員変更登記の一例

 ・既存の役員がそのまま続投した    →   「重任」登記  or 「退任及び就任」登記

 ・新しく役員が増えた         →   「就任」登記

 ・役員が辞任した           →   「辞任」登記

 ・役員が死亡した           →   「死亡」登記

 ・代表取締役の住所が変わった     →   「住所移転」登記

 ・役員の氏名が変わった        →   「氏変更」登記

 

役員変更登記を忘れてしまった場合

 役員変更登記を忘れてしまった場合にはペナルティがあります。

 その他の登記事項を忘れてしまった場合にも同様にペナルティがあります。

 過料(かりょう)と呼ばれています。

 会社法違反による過料の上限は100万円以下と定められています。【会社法976条】

 役員変更登記に関する過料の原因は、大きくわけて3種類あります。

 ① 登記懈怠  登記申請自体を忘れていたパターン

 ② 選任懈怠  役員の選任手続きを忘れていたパターン

 ③ 登記懈怠及び選任懈怠の両方

 よく登記懈怠と選任懈怠どちらがよりまずいですかと聞かれるのですが、できればどちらも避けていただきたいです。(汗)

 登記懈怠または選任懈怠に該当するケースのほとんどは、登記申請してから約半年以内に過料の通知が届いております。

 細かい点ですが、会社法違反による過料は社長(代表取締役)個人に課せられますので、会社の経費にすることができません。

 

関連:旧氏の併記の申出

 登記の申請と同時または単独で、役員または清算人につき、旧氏の記録の申出をすることができます。

 旧氏の併記の申出の際には、添付書類として氏の変更が確認できる戸籍謄本等が必要になります。

 具体例

 婚姻により氏が変更した場合に、変更後の氏と旧氏を併記することができます。

 離婚により氏が変更した場合に、変更後の氏と婚姻中の旧氏を併記することができます。

 養子縁組により氏が変更した場合に、変更後の氏と養子縁組前の旧氏を併記することができます。