共有名義

共有とは、不動産を複数名で所有している状態のことを指します。
不動産を共有している場合においては、不動産全体を売却等(処分)する際には、共有者全員の意見を揃えることが必須です。ここは過半数ではありませんので、ご注意ください。
例えば、不動産を5人で共有していた場合には、そのうちのたった1人でも反対すると、その不動産を売却することができなくなってしまいます。
もちろんそれぞれの持分のみを売却するという選択も可能です。
但し、その場合には不動産全体を売却した場合に比べて、売却価格が下がってしまう傾向にあります。
また、共有状態が長く続くと、他の共有者について相続が発生し共有者が増えたり、他の共有者の方の判断能力がなくなってしまい意思疎通が取れなくなったりするリスクがどんどん高まっていきます。
共有者全員の意見がまとまるうちには良いのですが、ひょんなことから共有者同士の仲が悪くなってしまった、または疎遠になってしまった場合、不動産売却等(処分)の話を進めていくことはかなり難しくなります。
いったん共有名義にしたあとに単独名義に戻すためには、戻すための原因が必ず必要になるので、不動産の名義については、将来のことも慎重に検討した上で決定していきましょう。
共有名義になりうる代表的なケース
① 不動産の登記名義人(所有者または共有者)に相続が発生したとき
② 夫婦や親子など2名以上で不動産を購入したとき
③ 親族間で不動産の持分の贈与を行ったとき
実務上、上記3つのケースが共有名義の発生原因としては多いです。
例えば、相続が発生した際など、あまり深く考えずにとりあえず法定相続分による共有名義にしてしまうと、後々名義を変えたい(単独名義にしたい)と思った際に様々な不都合が生じることがありますので、将来のことも考えたうえで名義人を決めておくと良いでしょう。
共有名義のデメリット
☑ 共有者全員の協力がないと売却等ができない
☑ 共有者が認知症などになってしまうと売却等ができない
☑ 固定資産税・都市計画税の負担
☑ 将来的に共有者が増え続けていき、意見の一致が困難になる
☑ 子や孫の代にまで影響を及ぼす
共有名義→単独名義にする方法
共有名義から単独名義にする代表的な方法としては、売買、贈与、持分放棄、分筆かつ交換などの方法があります。
いずれの方法も他の共有者の協力が必要になるということを覚えておきましょう。
具体的には、他の共有者の権利証または登記識別情報や印鑑証明書等の必要書類の提出、本人確認及び署名・捺印の協力が必要になります。
つまり、自分の意思だけでは、共有名義を解消することができなくなっています。
また、抵当権者がいる場合は、原則として、事前に抵当権者の同意や承諾も必要になります。
判決等による登記などの方法もありますが、判決等による登記手続きはかなり時間と手間がかかるものと思ったほうが良いです。
共有名義の解消を考えている方は早め早めに動くことをオススメします。